今日、組織のネットワーク・セキュリティにとって最も懸念すべき脅威の1つとなっているボットネット。サイバー犯罪者が乗っ取った数千台から100万台超のコンピュータが構成するボットネットは、APT(Advanced Persistent Threats)と呼ばれる標的型攻撃など、さまざまな不正活動を行うために使用されています。
ボットネットとは、ボットという不正ソフトウェアに感染した多数のコンピュータが構成するネットワークです。ボットは、指令(C&C)サーバと呼ばれる制御システムとネットワーク通信を行い、さまざまな命令を受け取ります。ボットとC&Cサーバ間の通信には、IRC(Internet Relay Chat)やHTTP、ICMP、DNS、SMTP、SSLなど幅広い通信プロトコルが使用されますが、ボット作者が開発した独自のプロトコルで通信する場合もあります。C&Cサーバの管理下に置かれたボットネットは、ボット・ハーダーと呼ぶ管理者がコントロールし、別のコンピュータに感染してボットネットを拡大する、スパム・メールを大量送信する、DDoS攻撃を仕掛ける、感染先のコンピュータから個人情報や金融情報、機密データを盗み出すなどのさまざまな活動を行います。

ボットネットの処理能力は非常に強力で、例えば巨大ボットネット「Rustock」は、2011年3月にアメリカ司法当局とMicrosoftの共同作戦でC&Cサーバが押収されるまで、1日あたり140億通ものスパム・メールを送信していました。
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史上初のボットは、1980年代後半に開発された「GMBot」です。GMBotは、不正な活動を意図したものではなく、人間の行動をIRC(Internet Relay Chat)セッションでエミュレートすることを目的としていました。不正な意図を持つボットが現れたのは1999年頃のことです。この時期に登場したSub7とPretty Parkは、指令チャネルとしてIRCを使用していました。
これ以降、ボットは徐々に洗練されて、商品として販売されるタイプも登場します。2006年に出現したZeusボットは当初、数千ドルという価格で販売されていました。また、ボットネットの指令チャネルには、IRCの代わりにHTTPやICMP、SSLなどのプロトコルが使用される場合も増えてきました。

2011年の半ばには、強力なボットネット構築キットであるZeusとSpyEyeのソースコードが流出。事実上、誰でもこれらのキットを入手して独自のボットネットを作成できる状況となっています。










